31. IC-9100を使ってドップラーシフトをマニュアル操作で衛星通信(SSBで)する方法 工事中 2020/5/21*
「12. IC-9100をサテライトで使ってみました」の一部を抜粋しました。
アンテナ及びローテーターがリモートコントロールできる状態になっていることが前提です。
また、IC-9100とパソコンが繋がったている状態です。
FO-29のリニア衛星をSSBで運用する状況を説明します。(RS-44も同様です)
①CALSAT32インターフェース、方位、仰角ローテーター等の電源を入れます。
②パソコンのCALSAT32を立ち上げて、FO-29を選定します。
③IC-9100の電源を入れて、メインダイヤルを435MHz帯USB、サブダイヤルを145MHz帯LSBモードにします。
④ヘッドホンを装着して、SQLは開放、ツマミは中央真上、適当な受信音量でノイズが聞こえることを確認します。
⑤IC-9100の「SATELLITE」を押して、サテライトモードにします。
CALSAT32も使用します。 CALSAT32のサイトは閉鎖されました。
CALSAT32の「利用ガイド」http://jr1huo.my.coocan.jp/jr1huo_calsat32/document/CALSAT32_HELP.pdf をよく読んでください。
★FO-29のビーコンを受信します。(マニュアル操作の一例です)
①FO-29のAOS少し前(5分ぐらい)になったら、CALSAT32のアンテナコントロール画面の「自動」を押して自動追尾させ、AOS方位、仰角を合
わせます。
注)方位ローテーターが北(N)基点の場合は、AOSのAzが360~300の場合は、余りは早く「自動」にすると、FO-29がまだAz0~20ぐらいに
いるのでAzが360以下になるまで待つこと。
②「RIT」のスイッチをONし、表示を0.00にします。
③AOSになったら、メインダイヤルを手で回して、FO-29のビーコン周波数435.795~435.805MHz(正確には435.795+CALSAT32右上の
D436MHzの下の(kHz)の下の±数字を±する)あたりにダイヤルをゆっくり合わせるとビーコンが聞こえます。
例えば、±数字が+9.57(kHz)だった場合は、435.795(MHz)+0.0095(MHz)=435.435.8045(MHz)付近に周波数を合わせるとビーコンが聞こえてき
ます。時間の経過と共に周波数が少しずつ低くなって行きます。
小さいアンテナの場合は、AOSの直後より2~3分後でELが5°以上になってからの方が聞きやすいと思います。
★最初にループテストをします。(マニュアル操作の一例です)
衛星通信は、送信しながら受信するので同時通話となり、SSB/FMはヘッドホンが必ず必要です。CWは無くても良い。
CWの場合はサイドトーンを小さくし、ダウンリンクを大きくしないと識別できない時があります。
①CALSAT32のCotrolの「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「CONV」「REV」「DOP」を順に押してドップラーに同期させます。
(IC-9100の送信,受信周波数表示がCALSAT32と同じになる)「ドップラー補正」はデホルトで「衛星固定」になってる)※1へ
②この状態で受信周波数は、ダウンリンクバンドの中心周波数+ドップラー周波数になっています。
CALSATでコントロールされていますから、時間と共に送信周波数と受信周波数が変化します。
受信機の受信又は送信ダイヤルを回しても、強制的にCALSATの設定周波数に戻ってしまいます。
これが変化しないとCALSATでコントロールされていません。
③ここで「COM」を押してCALSATのドップラーシフトコントロールを外します。(周波数はマニュアル操作になる)
④FO-29がAOSを過ぎて仰角が10°ぐらいになったら、アップリンク(送信)をLSB、ダウンリンク(受信)をUSBにしてノイズだけで誰の声も
(CWも)聞こえないことを確認して、マイクのプレストークスイッチを押して、「テスト+コールサイン」を1回送信します。
⑤ドップラー周波数が正しく合っていれば、自分の送信(アップリンク)がダウンリンクして自分の声が聞こえてきます。
⑥この受信がはっきり聞こえずに「モガモガ」と聞こえたら、あるいは全く聞こえなくても受信周波数がSSBに合っていないので、3~4回「テスト
+コールサイン」を送信しながら、「RIT」ツマミを+-に廻して、受信(自分の声)が明瞭に聞こえるようにします。(少し-あたりで聞こえ
るはずです)
⑦聞こえなかったら、一端やめてELが30°以上になるまで待って、④の操作をします。自分の声が聞こえるはずです。
⑧これで、自分の声が衛星経由で聞こえたことになり、ループテストは成功です。・・・宇宙から自分の声が聞こえた・・・
★CQをだしてQSOをする場合は?。(マニュアル操作の一例です)・・・。これも幾つもの方法があります。
①上記の状態で、「CQサテライト+コールサイン2~3回」を送信し、3~4秒送信を停止して誰かが呼んでこないか聴きます。
この間に自分の声の受信周波数がズレて声が聞きにくくなったら「RIT」を廻して明瞭にします。
②「CQサテライト+コールサイン2~3回」を送信、3~4秒送信を停止、を1セットとして、自分のダウンを聴きながら数セット繰り返します。
③誰かが呼んで来ます。此方が送信中でも、此方の声にかぶせて呼んで来ます。
相手の声の受信周波数がピタリと合っている場合は少なく、「モガモガ」と聞こえたら、素早くRITで明瞭に聞こえるように合わせます。
「送信周波数は固定して絶対に動かさない」ようにします。(これは、マニュアル操作の「送信固定」運用です。ただしバンド幅が狭くバンド
エッジだった場合はオフバンドしてダウンが聞こえなくなる場合があります)
④たいていは、此方のコールサインは言わずに「相手局のコールサイン」だけを1回言ってきます。
たぶん1回でき聞き取れないので、慌てずにゆっくりと「もう一度、ゆっくり繰り返してコールサインをお願いします」を送信します。
⑤お互いに同時通話状態ですが、会話は一般のQSOと同じく交互通話形式です。
⑥交信に入ったら、相互に RS、(名前、地名)等を言ってQSOを終了します。
⑦1回の送信は短く(5秒ぐらい、長くても10秒以下)しないと、自分の送信が終わって、相手を受信したときにドップラーシフトで相手が聞こえ
なくなることがあります。
また、短くても何回も交互通信していると、相手をRITで合わせているので自分のダウンリングは聞こえなくなることがありますが正常です。
★相手を呼ぶときは?(マニュアル操作の一例です)
当局の場合は、ドップラシフトをCALSATでやらないで、送信/受信をマニュアル操作しています。
①IC-9100を衛星通信モードにしてCALSAT32のCotrolの「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「CONV」「REV」「DOP」を順に押してドップラー
に同期させます。(IC-9100の周波数表示がCALSAT32と同じになる)「ドップラー補正」はデホルトで「衛星固定」になってる)
②CALSATの「COM」のチェックを外してマニュアル操作にします。
③受信ダイヤルを廻して相手を受信する。(送信周波数も追従して変化する)
④聞こえたら受信周波数を固定して、送信しながら素早く送信周波数だけを可変して「あ~JA1CPA」の「あ~」(1~3秒)が送信時間中に聞こえる
周波数に会わせます(500Hz以内ならOK)。ここが訓練のしどころです。
⑤相手が応答してきたら「送信周波数は固定して絶対に動かさない」。「受信周波数を相手が良く聞こえる周波数に合わせる。RITでもOK」
QSO中は絶対に「送信周波数は固定して動かさない」。(これは、マニュアル操作の「送信固定」運用です。ただしバンド幅が狭くバンドエッ
ジの場合はオフバンドしてダウンが聞こえなくなる場合があります)
⑥マニュアル操作の場合は「受信固定」の操作はやや困難です。ただしCALSATを使うと比較的簡単です。
注)CALSAT32を使用していると、時々CALSAT32がハングアップして止まることが有ります。
この時は慌てずに、CALSAT32をOFFして再立ち上げをしてください。
特に長時間開いたままにしておくと、AOSでスタートしてもアンテナが動かない時が有りますので再立ち上げします。
※1:IC910コントロールパネル「ドップラ補正」クリックすると「衛星固定」「受信固定」「送信固定」の3つが出ます。
★最初にループテストをします。(CALSATによるドップラーシフト補正の一例です)
衛星通信は、送信しながら受信するので同時通話となり、SSB/FMはヘッドホンが必ず必要です。CWは無くても良い。
CWの場合はサイドトーンを小さくし、ダウンリンクを大きくしないと識別できない時があります。
①CALSAT32のCotrolの「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「CONV」「REV」「DOP」を順に押してドップラーに同期させます。
(IC-9100の送信,受信周波数表示がCALSAT32と同じになる)
②「IC-910コントロールパネル」の「ドップラー補正」をクリックすると「衛星固定」「受信固定」「送信固定」が出ます。「衛星固定」に
チェックが入っているので、「受信固定」にチェックを入れます。
③これで「IC-910コントロールパネル」の周波数表示、及びIC-9100の周波数表示は衛星の移動と共にアップリンク周波数のみが時間と共に変
化します。(ダウンリンク周波数は変化しません)
CALSATの周波数可変は、「IC-910コントロールパネル」の差図の上下左右の矢キーで下記の操作をおこないます。
下記の操作を組み合わせてダイヤルを回すように操作するのは、それなりの訓練が必要になると思います。
カーソルキーのみ 10Hz
Shift 100Hz
Ctrl 1kHz
Alt 10kHz
Shift+Ctrl 100kHz
Shift+Alt 1MHz
Ctrl+Alt 10MHz
つづく
JA1CPA