d41.    436.5MHz 2エレメント円偏波アンテナ(上向き) 2種類   工事中                2022/05/**

        摂動励振  (circularly-polarized antenna) CPA    

 

摂動励振とは、『このアンテナは、クロスするラジエーターの水平と垂直エレメントの長さを変えて、水平(垂直)エレメントを共振周波数より長くして誘導性にし、垂直(水平)エレメントを共振周波数より短くして容量性にして、90°近い位相を作って円偏波にし、誘導性と容量性をほぼ同じ値にして目的の周波数で共振させ、さらに水平と垂直エレメントの長さの差を付ける事によって結果的にインピーダンスが高くなる事が分かったので、この性質を利用してクロスする部分のインピーダンスを高くして、クロスする2つのラジエーターを並列接続で50Ωにして同軸ケーブルを直接 接続できるようにしたアンテナです』 

 

その1このアンテナは摂動励振型クロスダイポールに少し長いリフレクター(反射器)をクロスして付けてラジアル機能を持たせたつもりのものです。

MANAでシミュレーションします。 

       図1                    図2                                                                                 表1

図1はシミュレーションした全体図で4m×6.75mのφ200mmの枠上部中心に2エレメントクロスCPA(円偏波アンテナ)を上向けに付けたものです。マンションのベランダに置いた姿を想定しました。 図2はアンテナ本体の寸法図でエレメントは全てφ4銅パイプです。下側のリフレクターはリフレクターとしては少し長くしています。そのためにゲインは落ちますが①水平偏波を水平方向に伸ばしています。②接近しているベランダのグランドの影響を軽減しています。 表1はシミュレーションした時のTXT表です。

 

       図3               図4               図5               図6   

図3右図は仰角4°の垂直面パターンです。水平偏波(黒線)が水平方向に伸びています。垂直偏波はゲインが無く円偏波には対応していません。衛星から来る電波が低い仰角(0~45°付近まで)のと時は垂直偏波は受信しにくくなります。この傾向は仰角45°ぐらいまで続きます。図4,図5も同じ。

図6は仰角45°のパターンで垂直偏波もかなり受信できるようになっています。

             図7                            図8                 図9   

図7は仰角72°のパターンで水平偏波が強くなっています。 図8は仰角90°のパターンで水平,垂直共に同じで軸比(AR)は4dB程度です。 図9はハイトパターンで4m×6.75mのφ200mmの枠が無い状態で地上高を変えた時にゲインが変化する様子を示したものです。このアンテナは左側のオレンジ線で、横軸はゲイン(dBi)を表し、縦軸は地上高(m)を表しています。約1/2λピッチで変化(0.5dBi程度)しています。

本来、CPA(円偏波アンテナ)は仰角90°で追尾するもので、このようにアンテナを固定した場合は天頂付近のみ円偏波として機能すると思います。

一般の水平または垂直偏波アンテナに比べると鋭いヌル点が無いのでQSBは浅くCWでは超簡単アンテナとして、マンションのベランダに設置して使えると思います。(要検証、QSOには別途145MHz用が必要です) QSO用としては1本で145/435MHz 2バンドで使える(無線機に接続する時は

144/430MHzデュープクサーが必要)e01.  ☆145MHz/435MHz・2バンドクロスダイポール・摂動励振アンテナの製作例CPAがあります。

 

 

その2このアンテナは摂動励振型クロスダイポールに適正なリフレクター(反射器) をクロスして付けたものです。

MANAでシミュレーションします。 

             図1                            表1                    図2            図3

図1は全体の外観、上側クロスエレメントがラジェーター(中心部が給電点、図3で拡大した)になっている。下側クロスエレメントはリフレクターになっている。 表1は各部の寸法表。 図2はエレメント電流振幅図。 図3はクロス部分の拡大図(上から下方向に見た図)

 

以下に自由空間及び地上高を変えた時のゲイン及びパターンの変化を示します。

                       図4               図5               図6              図7 

図4左図は自由空間仰角0°水平面パターン,水平方向はかなり弱くなっています。 図4右図は垂直面パターン及びゲイン等の諸元,ゲインは

5.85dBi,SWR1.09。図5左図は自由空間仰角90°水平面パターン,軸比(AR,黒線と赤線の差)は約1.5dB。図5右図は垂直面パターン。黒線は水平偏波、赤線は垂直偏波。(エレメントは全て水平なのに垂直偏波が出ていることになっている) 図6右図はラジェーター(上側クロスエレメント)を地上高9.00mにした時の垂直面パターン及びゲイン等の諸元,ゲインは11.02dBi,SWR1.09,天頂部分も高いゲインです。 図7右図はラジェーター(上側クロスエレメント)を地上高9.05mにした時の垂直面パターン及びゲイン等の諸元,ゲインは11.12dBi,SWR1.09,天頂部分が平らになています。   

       図8               図9              図10              図11   

図8右図はラジェーター(上側クロスエレメント)を地上高9.10mにした時の垂直面パターン及びゲイン等の諸元,ゲインは10.87dBi,SWR1.09,天頂

部分の落ち込みは少しある。 図9右図はラジェーター(上側クロスエレメント)を地上高9.15mにした時の垂直面パターン及びゲイン等の諸元,ゲインは10.62dBi,SWR1.09,天頂部分がかなりある。 図10は9.20mは天頂の落ち込みが最大。 11は9.25mは天頂部分の落ち込みが少し上がってきた。

       図12              図13              図14              図15

図12右図はラジェーター(上側クロスエレメント)を地上高9.30mにした時の垂直面パターン及びゲイン等の諸元,ゲインは10.34dBi,SWR1.08,天頂部分の落ち込みは少ない。 図13~図15は天頂部分の落ち込みは少なくなってきている。

以上のように天頂部分のゲインはアンテナの地上高によって変化することが分かります。地上高9m付近では9.03m、9.37m、9.71m付近が良いようです。

地上高は(1/4λ+1/2λ×n倍+a)になる感じです?(※1) ただし大地が完全な平面ではないので実際とは違いがあると思われます。さらに給電用同軸ケーブルの片側がグランドに接続されるのでその処理によっても違いが出ます。(シュベルトップが必要!)

このアンテナは天頂付近では円偏波アンテナになっていますが、仰角0~60°ぐらいまでは垂直,水平偏波共に弱いアンテナになっているようです。 その代わり天頂付近では11dBiありますのでかなり強い電波になりそうです。   

         図16                 図17                     図18           図19 

図16はSWR特性。 図17はR,jX特性です。 図18はアンテナの地上高(m)を変えた時のアンテナゲイン(dBi)の変化です。 図19はクロスするラジェーターの片側を同軸ケーブルの片側ら接続してグランドに設置したシミュレーションです。ゲインは少し増えますが水平パターンが横に出て90°付近ば飛び出ています。さらに図19の左側の水平面パターンでは軸比(AR)が悪くなっています。給電する同軸ケーブルはシュベルトップを付けて電流を遮断する必要があります。 

 

ここからは製作です。

               図18            図19               図20                  図21     

図18はアンテナ全体寸法図。  図19はラジェーター(Ra)加工図,フロントからバック方向を見た図。。 図20はラジェーター(Ra)材料図。 

図21はリフレクター材料、加工図。

 

組 立

                            つづく