12. IC-9100をサテライトで使ってみました (工事中) 2014/10/20
旧ホームページから移植したので、不具合、文字抜け等が有りましたらご連絡ください 7000 141021 1055
IC-9100を主にサテライトで使ってみました。知識不足や思い違いや間違い等が有ると思います。メールを頂ければ
ありがたいです。今まではFT-847, 2台。
IC-9100 CALSAT32(パソコン画面)
★ IC-9100の中古品を入手しました。
アイコムの無線機は、IC-551以来です。
すべて?に勝手が違うので、超ビギナーもいいとこです。(アナログ人間⇒アナ爺!)
特にスイッチの「チョン押し」と「長押し」、それに「MAIN」「SUB」の関係、さらに「RF」ゲインと「SQL」の関係に戸
惑いました。
早速、ファームウエアをバージョンアップしました。(IC-9100/IC9100M 、Release J2 ) 他の機種にもRelease J2
が有るが、IC-9100/IC9100M対応のRelease J2に限るらしい。
いろいろいじっていると、どうも Fズレ しているようなので15MHzの標準電波で校正しました。
これで、全てのバンドで校正されたのかメーカーに聞いたのですが「校正されているはず」とのことでした。
基本操作とサテライト操作をマスターすべく、メーカーに疑問点をメールしまた。
約10通ぐらい出したと思いますが、だいたい翌日には回答が来ました。
質問のほとんどは、マニュアルに出ていましたが、親切な対応に感謝しています。
ここに備忘録を兼ねて整理しておきたいと思います。
サテライトで使う前にチョット基本を!
★「MAIN/SUB」(BAND)の操作
1. 長押しする毎に「HF/50」「VHF」「UHF」の各バンドが順に切り替わる。
ただし、「HF/50」は「バンド/テンキー」が押された周波数又は前回に表示されていた周波数が表示される。
なお、サブバンド(表示面下段)に表示されている周波数はスキップする。
2. チョン押しする毎に、メインバンド(表示上面)とサブバンドの周波数が入れ替わる。
3. 「SUB DIAL」を廻すとサブバンドの周波数を変化させることが出来る。
★「SUB」をチョン押しする。
4.(SUB)が点灯し、サブバンドに表示されている周波数の操作ができる。「バンド/テンキー」や主ダイヤル等
を操作すると動く。
★「RF/SQL」の関係
5.今までの常識では、RFゲインのツマミは単独に有るが、通常は最大のままで操作することはほとんど無い。
6.スケルチ(SQL)のツマミも通常では単独に有りSSBでは開放、FMでは動作させて使うが、弱い信号の場合
は開放して使うことも有る。
7.この状況を良く分析して、ひとつのツマミで合理的に使えるようにしている。
8.ツマミの11等分目盛り(0~10)で言えば、0~4がFRゲインを少なくする範囲で4~10がRFゲイン最大。0が
RFゲイン最小。
9.4~5はスケルチ開放。(SSBとFMで開放、、FRゲイン最大、5が12時の方向)
10.5~6はスケルチ開放/動作。(SSBで開放、FMで動作、FRゲイン最大)
11.6~10でスケルチ動作。(SSBとFM共に動作、10でスケルチ最大、FRゲイン最大)
12.IC-9100では、目盛5.5に設定しておけば、SSBモードではスケルチ開放で、FMモードに切替えると動作する。
この関係が分かると結構使いやすい。
☆IC-9100をサテライトで使うコントロールソフト:CALSAT32
衛星通信は、送信しながら受信するので同時通話となり、ヘッドホンは必ず必要。
★CALSAT32を使ってIC-9100の周波数、ドップラーシフト制御する
ここでは、パソコンのUSBから、バッファローBSUSRC06のUS
Bシリアルケーブルを通して、CT-17互換機(外部から無電源
タイプ)を通して、IC-9100の「REMOTE」に接続し、CALSAT32
でドップラー制御する方法について記述する。
←左側:BSUSRC06 のUSBシリアルケーブル。(バッファロー)
↑ 上のこれと↓下のCT-17互換機を繫いで使用する。
←右側:CT-17互換機(外部から無電源タイプ)
↑ オークションで入手した。問題無く動いた。これを使う。
注)BSUSRC06 のドライバーは最初にUSBを接続したときに自動的に
インストールされるようです。(Win7)
その後 CI-Vケーブルは USB to CI-V (LD-C101)をa~zで購入してIC-9700等で使っています。2020/10/11
ただし、 USB to CI-V (LD-C101)のUSB側の接触が悪くて接続部を動かすと接続エラーとなる場合が度々あったので
接続部分をビニールテープを巻いてガッチリと固定しました。2020/11/14
CALSAT32の使い方については「利用ガイド」 http://jr1huo.my.coocan.jp/jr1huo_calsat32/document/CALSAT32_HELP.pdf
をよく読み込んでください。3~4回は読み込んで、どの辺に何が出ているか分かるようにしてください。
☆IC-9100の設定 2015/10/22 一部の順番を入れ替えたが、この順番通りで無くても良い。
1.「MENU」を長押しして、「SET」モードにする。(セットモードの時は主ダイヤルを回しても周波数は変化しない)
2.初期設定ではCWが周波数帯に関係無く全てのバンドでLSB側になっている。(ヤエスはUSB側になっている)
435MHz帯ビーコンをUSBで聞いていて、それをCWモードにするとビーコンが飛んで聞こえなくなってしまう。
これは、サテライトの場合はドップラーシフトが有るのでビーコンはSSB/CWモードを切り替えて使う場合も多い。
「F2」を何回もチョン押しして「41」SSB/CW Sync Tununng で 「ON」にする。SSB/CWのキャリアポイントが一致する。
ただし、これはマニュアル操作の時だけで、CALSAT連動の時はSSB/CWと切り替わるがキャリアは飛んでしまう。
3.「F2」を押して「45」EXT-P.AMP(144)を選び、主ダイヤルを回して「ON」にする。
これで、IC-9100正面下側中央に有る「P.AMP(ATT)」を押すと上段表示周波数(144MHz)の同軸ケーブルを経由して
外付のプリアンプに電源が供給される。送信で自動OFFする。
4.「F2」を押して「46」EXT-P.AMP(430)を選び、主ダイヤルを回して「ON」にする。
これで、IC-9100正面下側中央に有る「P.AMP(ATT)」を押すと上段表示周波数(430MHz)の同軸ケーブルを経由して
外付のプリアンプに電源が供給される。送信で自動OFFする。
5.「F1」を何回か押して「53」VSEND Selectを選び、主ダイヤルを回して「UHF Only」にする。
これで「SATELLITE」モードで145MHzを送信した時にACCソケットの③がLOWになる。(145MHzプリアンプ OFF)
435MHzを送信した時にACCソケットの⑦がLOWになる。(435MHzプリアンプOFF)
これは、外部給電式プリアンプ(145/435MHz)のコントロールに使います。
7.「F2」を何回もチョン押しして、「60」CI-V Baud Rate を選び、「Auto」になっていることを確認する。
8.「F2」をチョン押しして「61」CI-V Address を選び、主ダイヤルを回して「60h」にする。←これを忘れる人が多い
9.「F2」をチョン押しして「62」CI-V Transceive を選び、主ダイヤルを回して「OFF」にする。 ↑IC-9700も同じ
10. FMモード衛星のためにトーンを設定します。(SO-50,AO-85等) ↑ IC-910も同じでしょう
マニュアル68ページに従って、144MHz及び430MHzに67.0Hzを設定します。
11.「MENU」をチョン押しして「M1」に戻す。(通常は、IC-9100の電源ONするとこの状態)
12.IC-9100の「SATELLITE」をチョン押ししてサテライトモードにする。
13.「バンド/テンキー」の「7 3」(NOR/REV)を押す毎に「NORMAL」「REVERSE」が切替わるので「REVERSE」にする。
14. ベッドホンの設定は、上記のセットモードの「49」で「Mix」にした。(Autoだとステレオヘッドホンでは片耳になった)
☆CALSAT32の設定(CALSAT32は時々ハングアップして動かなくなる)
CALSAT32の「利用ガイド」http://jr1huo.my.coocan.jp/jr1huo_calsat32/document/CALSAT32_HELP.pdf をよく読んでください。
注1)CALSAT32でNEW PIC-NIC または USB-FSIO
を経由してアンテナコントロールすると、途中で止まっ
たり、CALSAT32の指示とアンテナの方向が一致しなくなることが有ります。
その時は "あわてず "①コントローラーの電源を切る。②LANまたはUSBケーブルを抜きさしする。③CALSA
T32を閉じて再立ち上げする。④コントローラーの電源をONする。
注2)ローテータの回転スピードが速いとNEW PIC-NIC または
USB-FSIOでコントロールした時に、コント
ローラーの指示(アンテナも)が安定しない場合があります。(指示値を通り過ぎたり戻ったりを繰り返す)
この時は、アンテナをコントローラーの手動のスイッチで指示方向に合わせてからNEW PIC-NIC または US
B-FSIOで自動コントロールするようにしてください。
1.CALSAT32の「コントロール」で「IC-9100」が無いので「IC-910」を設定する。
2.後は、CALSAT32のマニュアルに従って、「シリアルポート」の「ポート番号」の設定(当局の場合は(5)、「ハ
ンドシェイク」を「RTS」に設定する。「スピード」はIC-9100が「Auto」になっているのでCALSAT32の設定に
IC-9100が追従する。
3..「シリアルポート」の確認(追加)
パソコンのデバイスマネージャを開き、ポート(COM とLPT)を開くと、接続されている機器のコムポートが
(COM 3)、(COM 8)等と表示されている。
IC-9100から来ているUSBコネクターを抜くと表示されていた COM nが消える、USBを刺すと表示する。
そのCOM番号がIC-9100から来たコムポートになる。(追加)
4.パソコンのUSBから、バッファローUSBRSC06のUSBシリアルケーブルとCT-17互換機(外部から無電源タイプ)
をRS-232Cのコネクターのところで接続し、IC-9100の「REMOTE」に接続する。
これで準備完了。
☆IC-9100をCALSAT32で周波数及びドップラー制御する
1.衛星を選んだら、「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「REV」「DOP」とクリックする。
これでCALSAT32 の周波数表示がIC-9100に表示され、CALSAT32でIC-9100が制御される。
注)あらかじめ衛星のダウンリンク周波数帯をメイン周波数帯に、アップリンク周波数帯を
サブ周波数帯に設定しておく。
たとえば、FO-29は、メインを435MHz帯に、サブを145MHz帯にしておく。
AO-73は、メインを145MHz帯に、サブを435MHz帯にしておく。
これが逆になっているとCALSATで制御されない場合が有る。2015/3/23
2.受信周波数及び送信周波数の微調整は、「RIT」及び「ΔTX」で行うことができる。
3.マイクのプレストークを押せば、「サブバンド」の周波数で送信される。
☆「SATLLITE」を押さずにCALSAT32で周波数及びドップラー制御できるが受信専用になる。
1.メインバンド(表示上面)を435MHz帯にサブバンド(表示面下段)を145MHz帯に設定する。
2.サテライトモードにしないで(「SATLLITE」を押さない)CALSAT32の「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「REV」
「DOP」をクリックすると、メインバンド(435MHz帯)及びサブバンド(145MHz帯)の周波数がCALSAT32で制
御される。
ただし、この状態で送信すると、メインバンド(表示上面)の周波数で電波が出てしまうので要注意。
なお、メインバンド(表示上面)を145MHz帯にサブバンド(表示面下段)を435MHz帯に設定するとCALSAT
で制御されない。従ってFO-29等では受信は出来るがサブバンドの145MHz帯は送信出来ない。
CALSAT32の「コントロール」のトランシーバー選定をIC-910又はFT-847を随時切り替えて使って居ますが、
それぞれ正しく動作しています。COMポートや通信速度等は最初に設定するだけで良い。
☆USBRSC06のUSBシリアルケーブルを通して、CT-17互換機接続の動作の安定性は非常に良好です。
パソコンのUSBから、バッファローUSBRSC06のUSBシリアルケーブルを通して、CT-17互換機(外部から無
電源タイプ)を通して、IC-9100の「REMOTE」に接続し、CALSAT32でドップラー制御する方法は、非常に安
定して動作しています。
たとえば、HF帯に設定されていても、CALSAT32の「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「REV」「DOP」をクリックす
れば、CALSATの周波数に設定されて追従します。
ただし、一つ問題が!、CALSATで制御した後にIC-9100の電源がOFFしないことが有る。(他のスイッチ類も動かない)
この時は、IC-9100のDC電源をOFF/ONするとIC-9100の電源スイッチを切ることができる。
これはCALSAT側の問題と思われます。
☆IC-9100で周波数及びドップラーシフトをマニュアル操作する
1.IC-9100をアップ及びダウン周波数及びモードを個別(MAIN/SUB)に設定する。
ここをあらかじめバンド(145/435MHz帯)、モード(CW/USB/LSB/FM)を合わせておくこと。
これを合わせておかないとCALSAT32で制御されない場合がある。
2.IC-9100の「SATELLITE」をチョン押ししてサテライトモードにする。
3.「7 3」(NOR/REV)をチョン押しして、アップ/ダウンの周波数変化の方向を切替える。
4.通常は、(REV)にする。(送信周波数を高くすると、受信周波数は低くなる)
5.主ダイヤルを廻すとメインバンド(表示上面、受信周波数)とサブバンド(表示面下段、送信周波数)が変化
するが、「REVERSE」では受信周波数を高くすると送信周波数は低くなる。(一般にサテライトの周波数の組
合わせは、ドップラーシフト軽減のためにこのようにしている)
6.この送信と受信の周波数連動はメインバンドとサブバンドの両方を表示したままでは解除出来ない。
7.サテライトモードで「1.8 1」をチョン押しするとサブバンドの周波数表示が消えて----になる。
8.この状態で、主ダイヤルを廻すとメインバンドの周波数を可変する事ができる。この時はサブバンドの周波
数は変化しない。
9.「1.8 1」を再度チョン押しするとサブバンドの周波数表示が消えたときの数値で表示される。
10.サテライトモードで「3.5 2」をチョン押しするとメインバンドの周波数表示が消えて----になる。
11.この状態で、主ダイヤルを廻すとサブバンドの周波数を可変する事ができる。この時はメインバンドの周
波数は変化しない。
12.「3.5 2」を再度チョン押しするとメインバンドの周波数表示が消えたときの数値で表示される。
13.これは、固定する周波数表示が消えるので慣れないと違和感が有る。
14.通常は、「RIT」で受信周波数を追従する方が楽と思うが、アナログ人間だからかな!
このへんの操作は、他にもいろいろ有る様なので今後の使い込みに任せる?
15.「1.8 1」「3.5 2」は、サブかメインかどちらが固定(消える)か迷いますが、慣れるとあまり違和感が無く使える感じです。
※※1 2015/10/22.
無線機(IC-9100)のトラブル発生。
衛星通信で使用中にIC-9100の動作がおかしくなった。
症状、SO-50(145.850MHzUP/436.795MHzDW/FM)をCALSAT32でドップラー制御していた時に、スタンバイSWをONする
とベッドホンをしているにも関わらずIC-9100のスピカーから「ボコッ」という音がして「ザー」と小さく音が出る。
さらにヘッドホンの受信音が小さくなる。
モードをSSBにして、UPパワーを最小にしても、スタンバイするとヘッドホンの受信音が小さくなる。
435MHzUP/145MHzDWの場合は正常。
対策、アイコムにメールしたら、「パーシャルリセット」するようにとの事だったので、取扱説明書175Pに出ている方法で
行った。
症状、正常になった。ただし衛星通信のための設定は全て工場出荷状態になった。
その後、衛星通信のための設定を行い、CALSAT32でドップラー制御してスタンバイSWをONするとまた同じ症状になってし
まった。
原因が判明しました。
ACCコネクターの線がショート(コネクターで混触)していました。 2015/10/22
CALSAT32のダウンロード、インストール、初期設定、アンテナコントロールの詳細はここに記述しました。 リンクはずれ中。
その前に、CALSAT32をパソコンに表示して、いろいろな衛星のビーコンを聞いている。 2015/1/25
CALSATで自動コントロールする方法の、方法その1、方法その2、方法その3、のいずれかがができていてること リンクはずれ中。
が前提です。
さらに上記「IC-9100をサテライトで使う」の準備ができていて、CALSAT32のELEM.TXTテーブルにはFO-29のTLEが、
さらに SATINFO.TXTテーブルに下記が書き込まれているとします。
@FO-29
435.795 CW
145.950 LSB
435.850 USB
この書き込みはCALSAT32のインストールで自動設定されているはず。ただし、CALSAT32をインストールしたら、
「ファイル」「軌道要素ファイルの更新」「データ取得」「既存更新」「OK」「OK」をクリックして最新にしておくこと。
FO-29の周波数関係は次の通りです。
Voice/CW Mode JA
Uplink: 145.90 to 146.00 MHz CW/LSB
Downlink: 435.80 to 435.90 MHz CW/USB
Beacon: 435.795 MHz
Callsign: 8J1JCS
打ち上げ日 : August 17, 1996
☆ここからがサテライト用操作になります。
①CALSAT32インターフェース、方位、仰角ローテーター等の電源を入れます。
②パソコンのCALSAT32を立ち上げて、FO-29を選定します。
③IC-9100の電源を入れて、メインダイヤルを435MHz帯USB、サブダイヤルを145MHz帯LSBモードにし、ヘッドホン
を装着して、適当な受信音量でノイズが聞こえることを確認します。(SQLは開放、ツマミは中央真上)
④IC-9100の「SATELLITE」を押して、サテライトモードにします。
☆まずFO-29のビーコンを受信します。(マニュアル操作の一例です)
①FO-29のAOS少し前(5分ぐらい)になったら、CALSAT32のアンテナコントロール画面の「自動」を押して自動追尾させ、
AOS方位、仰角を合わせます。
注)方位ローテーターが北(N)基点の場合は、AOSのAzが360~300の場合は、余りは早く「自動」にすると、FO-29が
まだAz0~20ぐらいにいるのでAzが360以下になるまで待つこと。
②「RIT」のスイッチをONし、表示を0.00にします。
③AOSになったら、メインダイヤルを手で回して、FO-29のビーコン周波数435.795~435.805MHz(正確には435.795+
CALSAT32右上のD436MHzの下の(kHz)の下の数字)あたりにダイヤルをゆっくり合わせるとビーコンが聞こえます。
小さいアンテナの場合は、AOSの直後より2~3分後でELが5以上になってからの方が聞きやすいと思います。
注)このFO-29のビーコン周波数の近辺でHO-68のビーコンが聞こえる事が有ります。
HO-68は中国が上げた衛星で今はビーコンだけ出しています。CW信号のスピードはFO-29にくらべると非常にゆっ
くりなので区別ができます。ただしFO-29より強力なのでアンテナ方向に関係無く聞こえます。435.790MHzです。
☆最初にループテストをします。他の方法もあります。(マニュアル操作の一例です) 2020/5/21
衛星通信は、送信しながら受信するので同時通話となり、SSB/FMはヘッドホンが必ず必要です。CWは無くても良い。
CWの場合はサイドトーンを小さくし、ダウンリンクを大きくしないと識別できない時があります。
①CALSAT32のCotrolの「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「CONV」「REV」「DOP」を順に押してドップラーに同期させます。
(IC-9100の送信,受信周波数表示がCALSAT32と同じになる)「ドップラー補正」はデホルトで「衛星固定」になってる)※1へ
②この状態で受信周波数は、ダウンリンクバンドの中心周波数+ドップラー周波数になっています。
CALSATでコントロールされていますから、時間と共に送信周波数と受信周波数が変化します。
これが変化しないとCALSATでコントロールされていません。また、受信機の受信又は送信ダイヤルを回しても、強制的に
CALSATの設定周波数に戻ってしまいます。
③ここで「COM」を押してCALSATのドップラーシフトコントロールを外します。
③FO-29がAOSを過ぎて仰角が10°ぐらいになったら、アップリンク(送信)をLSB、ダウンリンク(受信)をUSBにしてノイズだけで
誰の声も(CWも)聞こえないことを確認して、マイクのプレストークスイッチを押して、「テスト+コールサイン」を1回送信します。
④ドップラー周波数が正しく合っていれば、自分の送信(アップリンク)がダウンリンクして自分の声が聞こえてきます。
⑤この受信がはっきり聞こえずに「モガモガ」と聞こえたら、あるいは全く聞こえなくても受信周波数がSSBに合っていないので、
3~4回「テスト+コールサイン」を送信しながら、「RIT」ツマミを+-に廻して、受信(自分の声)が明瞭に聞こえるようにします。
(少し-あたりで聞こえるはずです)
⑥聞こえなかったら、一端やめてELが30°以上になるまで待って、④の操作をします。自分の声が聞こえるはずです。
⑦これで、自分の声が衛星経由で聞こえたことになり、ループテストは成功です。・・・宇宙から自分の声が聞こえた・・・
☆サテライトによるQSOをする場合は?。(マニュアル操作の一例です)・・・。これも幾つもの方法があります。
①上記の状態で、「CQサテライト+コールサイン2~3回」を送信し、3~4秒送信を停止して誰かが呼んでこないか聴きます。
この間に自分の声の受信周波数がズレて声が聞きにくくなったら「RIT」を廻して明瞭にします。
②「CQサテライト+コールサイン2~3回」を送信、3~4秒送信を停止、を1セットとして、自分のダウンを聴きながら数セ
ット繰り返します。
③誰かが呼んで来ます。此方が送信中でも、此方の声にかぶせて呼んで来ます。
相手の声の受信周波数がピタリと合っている場合は少なく、「モガモガ」と聞こえたら、素早くRITで明瞭に聞こえるよう
に合わせます。
④たいていは、此方のコールサインは言わずに「相手局のコールサイン」だけを1回言ってきます。
たぶん1回でき聞き取れないので、慌てずにゆっくりと「もう一度、ゆっくり繰り返してコールサインをお願いします」を送
信します。
⑤お互いに同時通話状態ですが、会話は交互通話形式です。
⑥交信に入ったら、相互に RS、(名前、地名)等を言ってQSOを終了します。
⑦1回の送信は短く(5秒ぐらい、長くても10秒以下)しないと、自分の送信が終わって、相手を受信したときにドップラー
シフトで相手が聞こえなくなることがあります。
また、短くても何回も交互通信していると、相手をRITで合わせているので自分のダウンリングは聞こえなくなることがあ
りますが正常です。
☆相手を呼ぶときは?(マニュアル操作の一例です)ま~、ここまでできれば、後は適当にやってください。 2020/5/21
当局の場合は、ドップラシフトをCALSATでやらないで、送信/受信をマニュアル操作しています。
①IC-9100を衛星通信モードにしてCALSAT32のCotrolの「COM」「CI-V」「SAT」「FREQ」「CONV」「REV」「DOP」を順に押してドッ
プラーに同期させます。(IC-9100の周波数表示がCALSAT32と同じになる)「ドップラー補正」はデホルトで「衛星固定」になってる)
②CALSATの「COM」のチェックを外してマニュアル操作にします。
③受信ダイヤルを廻して相手を受信する。(送信周波数も追従して変化する)
③聞こえたら受信周波数を固定して、送信しながら素早く送信周波数だけを可変して少し「あ~」と言って受信周波数に合わせる。
ここが訓練のしどころ、SSBの場合はJA1CPAの「あ~JA1CPA」の「あ~」が送信時間中に聞こえる周波数に会わせる(500Hz以内なら
OK)。
相手が応答してきたら「送信周波数は固定して絶対に動かさない」。「受信周波数を相手が良く聞こえる周波数に合わせる、RITもOK」
QSO中は絶対に「送信周波数は固定して動かさない」。(これは、マニュアル操作の「送信固定」運用です。ただしバンド幅が狭くバン
ドエッジの場合はオフバンドしてダウンが聞こえなくなる場合があります)
マニュアル操作の場合は「受信固定」の操作はやや困難です。ただしCALSATを使うと比較的簡単です。(基本的には「衛星固定」と同じ
です)
貴方も立派な、衛星通信士です。!
注)CALSAT32を使用していると、時々CALSAT32がハングアップして止まることが有ります。
この時は慌てずに、CALSAT32をOFFして再立ち上げをしてください。
特に長時間開いたままにしておくと、AOSでスタートしてもアンテナが動かない時が有りますので再立ち上げします。
「初心者がFO-29/SSBでQSOする場合を想定」を終わります。サテライトでお会いしましょう。 2015/1/26
追記
※1:IC910コントロールパネル「ドップラ補正」クリックすると「衛星固定」「受信固定」「送信固定」の3つが出ます。
衛星通信システム系統図(一例) このアンテナはSSBを想定したものです。
CWの場合は145MHzは3エレメント、435MHzは6エレメント程度の八木アンテナ(クロスでない) 2018/5/3
アンテナはクロスアンテナが良いが、通常の八木アンテナでも良い。
アンテナ直下プリアンプは、同軸ケーブルによる減衰を補い、送信波の回り込み防止のために必要。
同軸ケーブルは145MHzと435MHzを別々に無線機に引き込んでも良い。
この場合でも、145MHzデュープレクサーと435MHzデュープレクサー(MX72N等)は、それぞれの同軸ケーブルに入れ
ておくことが必要。(145MHzが435MHzに、435MHzが145MHzに回り込まないようにフィルターの役目をする。片側は
オープン)
145MHzと435MHzのアンテナは1.5m以上離して取り付けること。(145MHzと435MHzが近いと回り込む)
アンテナの地上高は5~10m程度で良い。住宅地では2階立ての屋根の高さで良い。
アンテナ及びドップラーシフトの制御はCALSAT32を使う。非常に良く出来ているが時々ハングアップして停止する。
その時は、慌てず再立ち上げする。
無線機が、IC-9100の場合は、CALSAT32の設定をIC-910にすること。
アンテナの方位、仰角をCALSAT32で行う場合は、ローテーターとのインターフェースにPICマイコン等を使ったモノを
付ける必要が有る。(一例: 方法その1 )
衛星通信は、送信しながら受信するので同時通話となり、ヘッドホンは必ず必要。(スピーカーだと衛星経由でハウリ
ングする)
★感じたこと(IC-9100全般)
1.「TS」の周波数ステップ切り替えはスムースに出来る。SSBで10Hz/FMで1kHzがモードと共に切り替わるので使い
勝手が良く「TS」はあまり使わない。
2.「RF」ゲインと「SQL」の関係は、慣れてしまえば非常に良い。
3.「RIT」は使い勝手が良いが、スイッチの下にボリュームが有るが、何故か上を廻してしまう。±9.99kHzはドップラー
シフトの最大値ぎりぎり。
4.スイッチの配置、
「SATELLITE」が一番上で、頻繁に使う「MAIN」「SUB」がその下は使いにくい。
「SATELLITE」はマイナーなので下の方で良い。(サテライターとしては、これでも良いが「1.8 1」「3.5 2」の関係からか)
5.スイッチ、ボリューム等の配置、
比較的使わない「NR/NOTCH」と「TWIN・PBT」が一番上に有るが、もっと下でも良いのでは無いか。
6.画面下の銀色スイッチの名称文字表示(F-1~F-5)が非常に見にくい。
7.画面表示のS,Po,SWR,等々は文字をもう少し大きく出来ないか。(視力1.0でも少しきついかな?)
特にSメーターは、受信の要なので大きくてびゅんびゅん振る感触が無いのは残念。何とかしてアナログメーターがほし
いが、どこから引っ張り出せば良いか知りたい!。オプションで出してもらえないか?。(アナ爺!)
デジタルデータでは出力されているらしいので、D/A変換してアナログメーターをびゅんびゅん振らしてほしい。
8.HF/50のアンテナコネクターが2個しかないのは不満、3.5/7、14~28、10~24、50と4個有れば。
リニアアンプ切り替えを使えば、バンドスイッチ連動で外部で切り替え出来そうですが?。(8Vの電圧シフトなのかな~)
9.受信範囲が0.030~60.000MHzは良いが、V/UHFがアマチュアバンドに限定されているようで、他局のオフバンドのチ
ェックや気象衛星NOAA(137MHz)等には、このままでは使えない。拡張改造をしないとダメなのかな!。
ソフト改造ではなくてチップ部品を取るハード改造らしい?。(↓下でやりました)
10.V/UHFの受信周波数拡張について
拡張する方法は、Webに出ています。
①上下カバー及びキャリングハンドルを外す。
②両サイドの4本のネジを外して、フロントパネルを外す。フラットケーブルと2本の線は付けたままにする。
③本体正面の基板右下分部にダイオードが集中しているので、その中から、D1504及びD1505を取り外すだけ
で良い。
④各D1504及びD1505の両端をアナログテスターで導通を測ったら、左側に黒棒(+)、右側に赤棒(-)にして0Ω、
(+)(-)反対だと100k~300kΩぐらいだった。
⑤D1504及びD1505は、非常に小さくて明るくしないと見えない。ハンダを外せれば良いが、小さくても簡単に溶
けない。
⑥ハンダを溶かすのはあきらめて、ダイオードの上をカッターナイフで3~4回こすったら、ポロッと小さな線くず
のような物が取れた。D1504及びD1505共に同じようにやった。(アナ爺!には限界を超えている!)
⑦ダイオードの両端の導通を確認したら共に∞だった。以上で完了です。自己責任でどうぞ!
矢印の先の[1V]と表示された物が
取り去るダイオード
1×2mm程度の大きさ
これでV/UHFは拡張されたが、他に影
響しないか不明!
矢印の「1V」が2つ消えています。
ピン間が繋がって居るように見えるが
これは写真の光の具合です。
11.受信の時の電源電流が3.5A(47W)も流れている。チョット多いな~。10W機の送信電力並み?TCXOとやら
が食べているのかな。
なお、QSOはまだやっていません。(変更中)⇒変更完了2014/10/31
サテライトでQSOしましたが、なぜか音が柔らかい低音で、ヤエスのキャンキャンとは大分違っている。
★余談
IC-9100は、全てスプリアス対策は済んでいるのでH29/11/30(2017)年問題は対象外ですが、当局のHFの200W
機はH17/7(2005/7)購入で対象品です。この問題が出たのはH19のようです。10年延長でH29に!。(あと3年!)
次の再免許は、H27とH28なので、これはH29前なので通過すると思います。
しかし、H27、H28の次のH32、H33の再免許では許可されないことになります。(間違っていないかな~)
あと7年か!、人間も80を超えます!。ま~こんなもんでしょうか!。(オークションで買う人がいない!資産の消失だ!)
• http://www.hi-net.zaq.ne.jp/jh3rkb/ksat/ksat.htm
JA1CPA